宮崎県日向市美々津町でこだわりの大根づくりに取り組んでいる黒木栄次さん。はじめは名産品である千切り大根のために大根を栽培していました。収穫体験企画で、生の大根を試食した子供たちが口々に「梨のよう」「りんごのよう」と評し、梨大根と名付けられました。

真っすぐ伸びた美しい姿、農薬を使わない栽培、そして梨のようと評される甘み。これらを実現するために土づくりから膨大な時間をかけて作られた大根です。その糖度は通常の青首大根が5度のところを7度超え。首から先まで辛みがほぼありません。そのため、生でも美味しく、加熱するとその甘みに驚きます。

黒木さんは農薬を一切使わない栽培にこだわります。それは自分の残りの人生を、子どもたちが安心・安全に食べられる野菜作りにささげたいという信念があるから。

黒木さんの畑は、除草剤を使わないから雑草は生えるし、農薬を使わないので虫も多い。葉の部分はかなり虫に食べられています。でも、地中の大根はピカピカ。手間をかけて仕込んだ土壌はとてもやわらかいから、スッと真っすぐ伸びて、子供たちでも引っこ抜けるほどです。

おすすめの食べ方は大根サラダ。一番梨大根の美味しさを味わえます。ドレッシングよりも岩塩などシンプルなものをおすすめします。梨大根は全体に辛みがほぼ無いのですが、首に近いほうが甘いので、そちらをサラダにすることをおすすめします。

次におすすめは煮物。とくにおでんです。じっくり煮込んでも崩れないしっかりとした身質ですが、やわらかい。しかも火を通すことで、グッと甘味が増します。あまりの美味しさに大根だけ減ってしまうかも。

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