福島県福島市で三代続く果樹農家。現園主の片平聡さんは、東京でシステムエンジニアとして活躍後、30歳を機にUターン就農しました。桃、ぶどう、りんご、いちごを中心に栽培し、福島県産として初めて日本野菜ソムリエ協会主催「全国桃選手権」で最高金賞を受賞。受賞品種「まどか」は、硬めの食感と凝縮された甘みが高く評価されています。

片平さんは、樹を低く仕立て実を幹近くに実らせることで栄養を集中させ、作業の安全性と果実の品質を両立。震災後の風評被害を乗り越え、「福島の果物を全国に誇れる存在にしたい」という強い想いを胸に、日々新たな挑戦を続けています。

片平農園の桃は、すべて有機堆肥を使用し、樹上で完熟させてから収穫します。一般的な早採り流通ではなく「届いた時が最も美味しい状態」を目指し、熟度の見極めを毎日自らの舌で確認。

果実は高さ1.5～2.5mの低樹高に仕立て、幹に近い位置で実らせることで養分を効率的に行き渡らせます。雨水が幹を伝い根に届くようお盆型の樹形を整え、雨のない日は手作業で水やり。さらにロボット草刈り機などの省力化機械を導入し、土壌の水分変化を抑えることで糖度と食感のバランスを高めています。

片平農園では適期に合わせた品種を収穫して発送しています。そのどれもが甘くて美味しい逸品ですが、それぞれに特徴があります。※品種の指定は出来ません。

あかつき ― 福島を代表する硬くて甘い桃
【出荷時期】7月下旬～
福島県で最も生産されている人気品種。果肉は緻密で食感が良く、果汁が多く甘みが強いのが特徴です。硬い状態でもしっかり甘く、追熟させると柔らかくジューシーに変化。どちらの食感も楽しめる万能な品種で、福島を代表する夏の味覚です。

まどか ― 最高金賞を受賞した美しい桃
【出荷時期】8月上旬～
「あかつき」と「川中島白桃」の良いところを受け継いだ品種で、しっかりした歯ごたえと鮮やかな紅色が魅力。日持ちが良く贈答用にも喜ばれます。全国桃選手権で最高金賞を受賞し、その爽やかな甘みと香りの高さは誰にでも好まれる逸品です。

川中島白桃 ― 大玉で上品な甘み
【出荷時期】8月中旬～
大玉で色づきが良く、酸味が少なく上品な甘さが特徴。果肉はやや固めで歯ごたえがあり、柔らかめが好みの方は常温で数日置くことでとろける食感になります。外観の美しさとしっかりとした甘みで贈り物にも最適です。

完熟収穫のため、届いた時点で食べ頃を迎えています。硬めの食感を楽しむならすぐに、柔らかめがお好みなら常温で2～3日置き、芯のまわりがやわらかくなった頃にお召し上がりください。

食べる30分前に冷蔵庫で軽く冷やすと、甘みと香りが一層引き立ちます。冷やす際はビニール袋や新聞紙で包み、水分の蒸発を防ぎましょう。冷やしすぎは甘みを損なうため注意が必要です。硬い状態と柔らかい状態の食べ比べもおすすめで、同じ果実とは思えない味の変化を堪能できます。