明治3年から続く本みりん醸造元高嶋酒類食品株式会社が造る奈良漬けが「甲南漬」です。甲南漬けは4回酒粕を入れ替えて、1年以上の歳月をかけて漬けこんでいます。

高嶋酒類食品がある神戸市灘区は日本酒造りの名所。周囲にはたくさんの酒蔵があり、香り豊かな酒粕が手に入ります。その酒粕と自社で醸造した本みりんで漬けこんでいるため、他にはない豊かな香り、まろやかでコクのある甘みを持った漬物に仕上がります。

原材料に白うり、スイカ、きゅうり、守口大根、茄子を使っています。塩漬3か月、下漬け3か月、中漬け3か月、上漬け2か月、本漬け1か月と1年以上の時間をかけて造り上げます。灘の名酒を造る過程でできた酒粕の香り、じっくりと原材料に染みわたります。

さらに自社で醸造しているはくびし本みりんを本漬けの工程でたっぷりとかけています。そのため、他の奈良漬けにはないコクと甘みのある深い味わいとなっています。

甲南漬けを代表する食材が、白うりです。高嶋酒類食品では肉厚で、皮が軟らかく歯切れの良い徳島県産白うりを使用しています。奈良漬け特有のお酒のツンとした刺激は少なく食べやすいです。カリカリと小気味良く噛めば、酒粕の風味が口の中いっぱいに広がります。

一番相性が良い料理は鰻の蒲焼き。関西では鰻の付け合わせは奈良漬になっていることが多く、甲南漬は最高のパートナーとなります。

酒粕に漬かった状態でお届けしています。食べる際には酒粕を拭ってから、食べやすいサイズにカットしてください。このとき水などで洗わないようにしてください。折角の風味が流れてしまいます。残った酒粕を再度ご利用いただいて調理していただくことも可能です。