大野農園(幸水・豊水・南水)

地域に根差す果樹専門農園の挑戦
福島県石川町にある大野農園は、1975年の創業以来「果樹専門農園」として、りんご・桃・梨・ぶどうを手がけてきました。2012年には法人化し、加工品の製造や農園体験、カフェ事業なども展開し、地域農業の未来を担う存在として注目されています。代表の大野栄峰さんは、東日本大震災をきっかけに家業を継承した異色の経歴を持ち、モデル出身で培った感性を農業に活かして「見せる農業」「伝える農業」を実践。農業を次世代へつなぐ仕組みづくりや地域の仲間との連携にも積極的に取り組んでいます。
従業員もUターンやIターンなど多彩な背景を持ち、「農業を楽しむ心を広げる」という理念のもと、一丸となって活動。美味しさと共に「人と人をつなぐ農業」を目指す姿勢が、多くのファンを惹きつけています。

自然の力と技術が生む、確かな品質
大野農園では、土づくりを基盤に、環境に配慮した栽培を徹底しています。火山灰土壌に恵まれた福島・石川町は、昼夜の寒暖差や日照条件に優れ、果樹栽培に理想的な環境。ここで培った技術と自然の力を掛け合わせ、みずみずしく甘い梨を育てています。
農園は国際基準であるGLOBAL G.A.P認証を取得し、安心・安全を約束するトレーサビリティを導入。さらに鮮度保持シート「フレッシュママ」を用いることで、収穫後も果実の瑞々しさを保ち続けます。栽培は量より質を重視し、一つひとつの果実を丁寧に見極めて収穫。収穫時期ごとに幸水・豊水・南水・新高と多彩な品種を栽培し、それぞれの個性を最大限に引き出しています。

品種ごとに輝く、梨の個性と魅力
大野農園の梨は、ひと口で広がるみずみずしさと濃厚な甘さが特徴です。果肉はきめ細やかで、シャリっとした心地よい食感も魅力。大野農園ならではの土づくりと栽培技術が生み出す「甘み・酸味・食感」の調和が光り、上品で飽きのこない味わいに仕上がっています。
初秋に登場する「幸水」は酸味が少なく、すっきりとした甘みで人気の高い定番品種。続く「豊水」は甘みと酸味のバランスが絶妙で、和梨らしい奥深い味わいを楽しめます。「南水」は糖度が高く、サクサクした食感と濃厚な甘みで、近年人気が高まっている品種。そして「新高」は1kgを超える大玉もあり、贈答用に最適。果汁あふれる柔らかな果肉と長い日持ちが魅力です。

美味しい食べ方の紹介
大野農園の梨は、まずは冷やしてそのまま味わっていただくのがおすすめです。みずみずしい果汁と爽やかな甘みが口いっぱいに広がります。サラダに加えれば、シャキッとした食感と上品な甘さがアクセントになり、チーズや生ハムとの相性も抜群。デザートとしては、カットした梨にレモン汁をひと振りして風味を引き締めたり、ヨーグルトやアイスクリームに添えるのもおすすめです。
さらに「新高」のような大玉品種は、果肉をくり抜いて果汁を活かしたゼリーやコンポートに仕立てれば、贈答用としても華やかな演出に。大野農園がこだわり抜いた旬の梨は、日常の食卓から特別なひとときまで、幅広く彩りを添えてくれます。
