播磨地域にある小さな工房「さんぽう穀ery」は、食が本来持つ“未来を守る力”を大切にする作り手です。添加物を使った刺激に頼らず、舌の味蕾（みらい）が本来感じるべき「素直な美味しさ」を取り戻すことを使命に、穀物を中心とした飲み物や菓子を手づくりしています。

きっかけは、農家から譲り受けた稀少な黒豆の一種である黒薬豆（くろやくとう）との出会い。煎ってお茶にしたところ、香りの深さと余韻の清らかさに驚き、試作を重ねるうちに体調の変化に気付いたと言います。やがて「穀物を焙煎して淹れる、滋養のあるコーヒー」を思い立ち、独自の技法で生み出したのが現在の「穀琲（こくひー）」です。

作り手は、“未来を守る食”という信念を原点に、少量・丁寧・手作業を貫きながら、訪れる人の心に灯りをともすような食を追求しています。

穀琲は、コーヒー豆を一切使わず、播磨産の希少な黒薬豆を丁寧に焙煎してつくる“穀物コーヒー”です。小豆よりも小粒で、香気成分が豊かな黒薬豆を、低温と高温を組み合わせながらじっくり焙煎。豆本来の滋味を引き出しながら、コーヒーのような深い香ばしさと美しい漆黒色を生み出しています。
焙煎後は香りが安定するまで静置し、挽き目を整え、1杯ごとにドリップできるよう調整。添加物は一切使わず、素材の香気と焙煎技術だけで味を成立させています。

なぜ穀物でここまで深い味わいになるのか？
黒薬豆は、古くから地元で“薬効を持つ豆”として親しまれ、ミネラルやポリフェノールが豊富。焙煎すると香りの層が重なり、驚くほどコーヒーに近い深煎り香が立ちます。さらに香りや深味を増すために、玄米ともち麦の黄金比を追求しています。「体を疲れさせない一杯をつくりたい」という思いから、カフェインを含まない穀物を選び、焙煎・挽き・抽出の全工程を自家で管理。さんぽう穀ery独自の“穀物コーヒー文化”を育てています。

穀琲の魅力は、まず香り。焙煎した黒薬豆が生み出す香気は、深煎りコーヒーのような芳ばしさの中に、穀物ならではの清らかな余韻が広がります。ひと口飲むと、雑味がなく、やさしいのに力強い。カフェインがないため、身体に負担をかけず、夜のリラックスタイムにも最適です。香りを立たせるための余計な香料は不要で、穀物だけとは思えないほど奥行きのある味わいが楽しめます。

さんぽう穀eryの哲学は「味蕾を守り、未来を守る」。 刺激の強い加工味ではなく、自然の香りで心と体を安らげる一杯を届けるため、すべての工程を手作業かつ少量生産で行っています。

淹れ方はドリップバッグになっているので、カップにセットしてお湯を注ぐだけ。
・朝：香りは強いのにカフェインゼロで胃にやさしい
・日中：仕事の切り替えや集中タイムに
・夜：眠りを妨げない“締めの一杯”として


また、さんぽう穀ery特製の焼菓子との相性が抜群です。
・生ボーロ（米100％の口どけ菓子）
・米のチュイル（小麦不使用の軽い薄焼きクッキー）
穀琲の穏やかな香ばしさが菓子の風味を引き立て、食後の余韻をより豊かにしてくれます。