鉄観音と同じく福建省南部安渓県が産地。全体的に山がちな地形、温暖で湿潤な気候、加えて土壌が、茶葉の中でもとりわけ烏龍茶に加工する茶樹品種の栽培に適しています。標高の高い方を内安渓、低い方を外安渓と呼び、鉄観音発祥の地とされる“西坪”は外安渓にあり、こちらの黄金桂はその“西坪”で作られました。

茶水の色が黄金色で桂花（キンモクセイ）に似た甘い香りを有する事からこの名称が付いたとか。品種は“黄旦”で茶名とは別です。その特性は「一早二奇」と、安渓を産地とする他の茶樹に比し春茶の芽吹きが早く、いち早く市場に出回るという意味の「一早」に、外観並びに風味が他の茶に無い特徴を持つという意味の「二奇」と表現されています。特にその香りは素晴らしく天にも届くほどだと、“透天香”と称される事も。

中国茶と一言で言っても、その種類、産地は千差万別。日本の緑茶、インドの紅茶の起源となっている中国茶はそれだけ歴史が深く、その種類も多岐にわたります。
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