りんご名産地の岩手県江刺で、40年以上続く樽輪りんご園。江刺のりんごは味が良いことで知られていて、初セリで1箱100万以上の高値が付くほど人気があります。
3代目園主の千田さんは元々農園を継ぐつもりではなく、埼玉で石工をしていましたが、高齢化で農家が減っていく江刺を盛り上げたいと、2010年にUターンしました。代々続く栽培方法を受け継ぎつつ、先輩農家からも技術を学び、甘みたっぷりのりんごを作っています。

江刺地区は日照時間が長く、寒暖差も大きいので、甘さが詰まったおいしいりんごができます。
千田さんはりんごの味にこだわり、袋をかぶせない無袋栽培で育てています。日光で全体が色づくようにりんごの玉向きを変える手間がかかり、見た目が悪くなりやすいのですが、太陽の光をたくさん浴びて糖度が高いりんごができます。更にしっかり完熟してから収穫するよう徹底しているので、甘みと香りがとても濃厚です。

千田さんは10種以上のりんごを栽培していて、時期によって品種をリレーしています。

【江刺ロマン】
9月頃に収穫する岩手生まれの品種で、糖度16度前後にもなる蜂蜜のような濃い甘さがあります。2022年に出荷が始まったばかりの新しい品種で、まだ流通量が少なく希少です。

【ジョナゴールド】
アメリカ生まれの品種で、適度な酸味があってさわやかな味わいです。果汁が多くとてもジューシー。料理用としてもおすすめです。

【王林】
りんごの王様という意味で命名された青りんご。酸味が少なく甘みが強くて、人気が高いです。

【シナノゴールド】
長野県で開発された、名前の通り黄色いりんごです。パリッとした食感で甘みと酸味のバランスがよく、香りもよくて、風味豊かな味わいです。

【サンふじ】
江刺のりんごの代表品種です。甘み・酸味・食感の三拍子が揃ったおいしさで、蜜も入りやすく果汁もたっぷりです。袋をかけずに育てるふじは「サンふじ」と呼ばれ、太陽の光を浴びて、甘みが増したコクのある味わいです。

家庭用なので、傷、日焼け、色むら、形の悪いりんごが入る可能性がありますが、味は贈答用と変わりません